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 ポリエステル樹脂防水 

                          オークケミカルエンジニアリング 

 

  昔、現場施工用のポリエステル樹脂が売り出された頃
  私は、ポリエステル樹脂は本来、温度や湿度を管理された
 工場の中で薬品タンクや漁船等の製造に使用されるべきもので、
 建設現場で使用出来るものではないと考えていました。 

       ポリエステルタンク使用例      (拡大写真)

 確かにポリエステル樹脂はエポキシ樹脂やビニールエステル
 樹脂に比較して格段に安く、ウレタン防水剤の様に無理に
 コンパウンドしてなくても十分に対抗出来たし、実験室では
 格段に良い結果を示す事が出来たのです。

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  しかし、当時、ポリエステル樹脂は施工管理が難しく、
 建設現場では失敗の連続でした。

 今日ではポリエステル樹脂防水剤も色々と改良され、十分に
 現場施工に適した材料も開発されています。

                              


 しかしながら、ポリエステル樹脂防水とかウレタン樹脂防水は
 は現在の所、新築現場とか写真の様に役ものの少ない所
 よりは、上記写真の様に、複雑な施工を要する屋上の
 再防水に採用される場合が多い様です。
 
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 現在の所、広い施工面積を施工するにはアスファルト防水が
 最も多く採用されている様で、それは長年の実績に依る
 信頼性の問題と、コストの関係と思われます。

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  シート防水も長年の実績はありますが、手軽である事
 の逆に、信頼性の点で今ひとつと言えます。




 特に近年、都市のヒートアイランド現象が問題視され、
 ビル屋上の緑化が提案されています。
 
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 これは団地の駐車場の上屋を遊園地化したものですが、
 人が歩くだけと甘く観る事は出来ません。

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  アスファルトで防水したものですが、一旦漏水すると
 この様な処置で止める事は出来ません。

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 結局下からこの様に処置する以外手が無いのです。

    花壇の下の漏水原因  

   天井裏の漏水処理ーTWC工法
   




 その点、ポリエステル樹脂防水剤は他に比較して耐圧性に
 最も優れていますので、この様な所では今後大いに期待されます。 

               (拡大写真)
 
 又、写真の様に狭い所や小さな施工現場には最適と思います。

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 兎に角、現場施工に限らず、適材適所が肝心です。








       ポリエステル樹脂防水工事の施工  下地清掃



 全ての工事で言える事ですが、下地処理は最も大切な事です。
 古い建物では、モルタルの表面は酸性雨で荒れていて、更に
 その荒れた部分に、泥や苔などが付着しています。
 広い所ではポリッシャーでブラッシングしますが、狭い所では
 この様なブラッシングも必要です。
 
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  下地が濡れた泥で汚れている場合、水洗の方が早く乾燥します。

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 下地の清掃を怠ると、後々防水の浮きが発生します。
 これは次ぎに述べるゼロスパンの問題とは別の話です。
  勘違いしないで下さい。


           欠損の補修 



  下地の欠損部分は出来るだけ初期に補修すべきで、時として
 大工事になる場合もあります。

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  時として、下地モルタルから、内部の水が滲み出て、治まらない
 場合もあります。

         (拡大写真)   (拡大写真)

           TWC工法参照







                                                         ノロ塗り・ゼロスパンの伸び対策 


 下地の状態が良ければ、ノロ塗りは薄くても良いのですが、
 ウレタン樹脂防水やポリエステル樹脂防水の下地処理には
 欠かせないものです。

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 これは下地のコンクリートの防水剤塗布面を滑らかにする為
 でもありますが、防水剤との接着を弱める為のものでもあります。

 下地コンクリートにクラックが入った場合、クラック近辺の
 接着が剥がれなければ、防水層はゼロスパンで引き延ばされ、
 切れてしまいます。
 
         (ゼロスパンの伸び説明図)               

 下地が悪ければ、下地ノロは分厚く塗る必要もあります。

          (拡大写真)

 



          プライマーの塗布


 プライマーの塗布と言っても、その目的は様々で、
 ポリエステル樹脂防水のプライマーは通常イソシアネートを
 主体としたウレタン樹脂を使用します。
 これはイソシアネートの湿気除去能力を利用して、施工面の
 湿気を除去して、湿気を嫌うポリエステル樹脂の性能を高める
 事を主な目的としています。
 無論、前記ゼロスパンの問題もあり、接着力は小さくしてあります。
 
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 これとは逆に、これはエポキシ樹脂モルタルを接着させ、強力な
 接着力を発揮させる為に、エポキシ樹脂プライマーを使用しています。

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 これは同じエポキシ樹脂プライマーを使用していますが、
 下地がポーラスで弱体な為、出来るだけ下地に浸透させて、
                           下地を強化する為で、必要に応じて、2度、3度と塗布します。

  参考 ここでエポキシ樹脂プライマーと記したのは、固形エポキシ樹脂を溶剤でカットして、浸透性を良くする為に
     粘度を低くしたものですが、これは硬化反応が進むと、界面乖離現象で、内部の溶剤を分離しますので、溶剤の
     乾燥が比較的早く、乾燥後内部に溶剤の残留が少なく、比較的強度を発揮出来ます。
     これに対して、通常のエポキシ樹脂を溶剤でカットした場合、大半の溶剤を内部に含んだ状態で凝固しますので
     硬化物の強度は期待出来ません。


 この様にプライマーも使用目的が異なれば、用法も使用材料も異なります。





           ガラスマットの貼り付け


 FRPライニング防水に使用するガラスマットは通常、
 #450又は#380を使用します。
 #以下の数字はガラスマットuあたりの重さを表します。

 狭い所や役ものには#380を使用した方が施工は楽です。
 
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 階段など、過酷な使用場所には#450を2枚重ねて使用します。
 又、人の歩行は衝撃に相当しますので、剥離し易く、下地に
 ノロは塗布しません。

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 立ち上がりなど人目に付きやすい所には、サーフェスマットを
 重ねて使用します。






           上塗り


  ガラスマットを貼り付ける時に、脱泡ローラーを丁寧にかけ、
 樹脂を十分に浸透させても、硬化したガラスマットの表面は
 穴だらけですから、上塗りをする前に、中塗りは不可欠です。

 中塗り前、又は後で、軽くサンダー掛けをすれば、美しく
 仕上がります。

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 中塗りは同じ材料で塗布しますので、塗った部分と塗らない
 部分との区別がしにくいので、中塗りに軽く同系統の着色を
 しておくと塗り残しが出来ず便利です。 
 
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 上塗りは、現在シリコンーアクリル系統の樹脂を使用して
 います。


 その昔、アクリルウレタン系の塗装剤が開発された時には、私を含めて、多くの業者がポリエステル樹脂
 防水剤の上塗りとして採用し、失敗したものです。
 これはポリエステル樹脂防水剤に大量のパラフィンが含まれている為で、後日剥がれて来た
 のですが、ビニールエステル樹脂に塗布されたアクリルウレタンは、10年以上経過した現在も
 極めて健全です。



         蛇足  複雑なFRPライニング



 これはビルの屋上に設置された携帯電話の中継アンテナです。
 下地処理が終わった頃、持ち上げて

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 予め用意した、ポリエステル樹脂のボードを

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 アンテナ土台の下に挿入します。

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 FRPライニング防水をすればボードと一体化します。

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 浮かす事の出来る所は、これが最も簡単で安全な方法です。
               
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              オークケミカルエンジニアリング 17-10-10
              


 
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                    主任技師 大久保 晃
           




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