この簡単な補修工事の失敗の記録私が最初にこの現場を見た時に、何か嫌な予感がしました。 失敗の言い訳でもありますが、長年の経験から感じたものです。 (拡大写真) 建築後7年の建物で、雨天の翌日でしたが、写真の様に 殆ど乾いています。 しかし、足下には漏水を逃がす為に、セメントの土手が 二重に作られています。更にブロック4枚には後から補修した 痕跡があります。 明らかに、建築後相当の漏水があった証拠です。 しかも補修を依頼されたのですから、その必要が最近あった訳です。 (注入) (導水工法) この補修を依頼したのは、初対面でしたが、私が長年お世話になっている大手ゼネコンの課長です。 私は、補修痕跡のあるブロックを取り外し、二重壁の内部まで補修することを提案しましたが、 案の定、現在は漏水していない、クラック部分に注入すれば漏水は止まるので、表面を エポキシ樹脂のFRPライニングで固めれば事足りる。 との返答、当然見積もりも私の提出した額の半分以下に値切られました。 私は一旦、丁重にお断りしたのですが、後日仲介者から注文に応じる様に、強く依頼され、 仕方なく受注したものです。 無論、私自身が相手の判断の方が正しいかも知れないと思った事は確かです。弁解の余地は在りません。 お互い無駄な仕事は避けたいですから。
エポキシ樹脂FRPライニング (拡大写真) しかし、嫌な予感は的中、気の進まないエポキシ樹脂の注入施工で、 以前止水補修されていたジャンカ部分を浮かしてしまい、傷口を広げ、 大量の漏水を招き、ブロックまで濡らす始末。 (拡大写真) 元来、エポキシ樹脂の注入で漏水は止まらない、と言うのが自説でしたが 一旦、妥協すればズルズルと妥協して相手ペースで作業は進められ 迂闊に、エポキシ樹脂注入をしたのが私の失敗。 新築工事現場では型枠を外した直後、大きなジャンカがあれば 素早く、左官がモルタルで補修して、目立たなくします。 漏水が在れば、止水工事もします。 それらはエポキシ樹脂注入の圧力に耐えるものではありません。 まして、一度施工に失敗すれば、工事は完全に相手ペースで 進みます。 この段階で、次の失敗を予測出来たのですが、ブロックは2枚のみ しか取り外しを許されず、施工させられます。
結局最終的に、ブロックは大きく取り外し、建築当初からの 止水跡も撤去して再々度補修と言う無様な結末。 (拡大写真) 漏水が柱の反対側に漏れなかったのは不幸中の幸いと 言うべきですが、 結果として、この小さな現場に12人工の職人を無駄遣い、 私も大半現場に釘付け。 相手方もその間無駄足、客先にも、自社内でも面子無し。 (拡大写真) これで、漸く元に戻ったのですが 、何とも恥ずかしく、 申し訳無い限り。 誰も得をしないし、褒めても貰えません。似た様なケースは補修現場では多々在ります。 このページでは主に技術的問題を取り上げていますが、時には技術以前の話も必要です 非常に難しい話ではありますが、経験豊富な者が最初から誠意をもって、説得に当たるべきで あったと反省する次第です。 一見、何でもない様に見えても、補修現場では落とし穴はあるものです。 一旦施工に着手すれば、施工業者の責任であり、弁解は許されません。 その見極めが大切と思います。 前のページに戻る <>先頭のページに戻る オークケミカルエンジニアリング 問い合わせ先 施工及び営業的問い合わせ 恐れ入りますが、Eメールによる問い合わせは、最近迷惑メールが多発していますので、停止しました。 電話での問い合わせは (有)ミヤモト 工建 TEL 06-6352-2089 オークケミカルエンジニアリング TEL 272-694-6837 にお願いします。 主任技師 大久保 晃