TWC工法の失敗例1. 小さな現場の甘く見た失敗 TWC工法の施工は大きな現場ばかりではありません。この現場は3Fがプールで2Fの駐車場天井の排水管周囲から漏水 していました。 床面はデッキプレートで、耐火用のロックウールが全面に吹き付け されています。 工事は障害物も無く一見簡単に見え、一日で完了出来る様にみえました。 (拡大写真) 配管周囲2u程が白く縁取りされているのは、ロックウールが漏水を 吸収し濡れている為で、白いのは漏水の中のエフロ分です。
配管周囲のロックウールを取り除くと、それ程簡単でもありません。 デッキプレートが多少膨らんでいますので、施工範囲を更に 拡大する必要があります。 (拡大写真)
デッキプレートを多少切り開くと新築工事の際、電気工事を 追加施工した跡が出てきました。 (拡大写真)
更にデッキプレートを切り開く必要があります。 今から考えれば、この時点で、施工が1日では完了出来ない事を 判断すべきでした。 しかし、この建物はスポーツセンターで、駐車場でもあり 週1日の休みの日にしか施工出来ません。 施工が完了しなくても、工具等全て持ち帰る必要があります。 又、見積もりも1日施工分しかしていません。 (拡大写真)
切り開くと何かの電線工事を後から無理に追加施工した様で その際、防水補修が完全にされていたか疑問ですが、床の 上からは解りません。 (拡大写真) この時点で午前中は経過していましたが、施工は我が社の 最ベテランが行い、一日で施工出来ると主張します。
遅れた昼食もそこそこに、施工再開して吸水テープと集水管を 取り付けました。 (拡大写真) この時点で、漏水は集水管に流れ、漏水は逃がしてあるのですが 作業者は汗でずぶぬれです。 施工日は真夏の8/3日でした。 通常、照明には発熱を避ける為に、蛍光灯を使用しますが、 この日は、熱乾燥を急ぐ為に、白熱球を使用しています。
施工は急がれますが、鉄板には防錆プライマーの塗布が 不可欠です。 これを怠ると、接着面が早晩剥離します。 (拡大写真)
作業工程は、下地処理後、 吸水テープ及び集水管の取り付け→下地乾燥 一液性エポキシ樹脂防錆プライマー塗布→乾燥 アルミテープの貼り付け 下塗りエポキシ樹脂ノロ塗布 ガラスマットの貼り付け エポキシ樹脂含浸→加熱硬化 エポキシ樹脂ノロ塗布→加熱硬化 エポキシ樹脂上塗り (拡大写真) 小さな現場でも、これだけの行程は不可欠です。
通常、小さな現場でも二日以上工期を必要としますが 施主の要求もあり、小さな現場では無理して、一日で 仕上げる場合もあります。 (拡大写真) 小さな現場の場合、無理を飲まされる事もあります。 失敗の原因は大半無理な行程の中にあります。
白熱球で硬化を促進するのですが、時間不足の為 どうしても硬化不足の状態で、次の行程に移ります。 (拡大写真)
施工を急いでも、最終の上塗りが終わったのは 夜の8時過ぎでした。 それは職人の意地とプライドの賜ですが、 あまり無理をしない事です。 (拡大写真)
作業終了後、排水は順調で、成功した様に見えました。 (拡大写真) しかし、3ヶ月後再度漏水しているとの報告。 排水ホースがエフロで詰まっていました。
結果は、集水管の根元に小さなピンホールがありました。 失敗した後の弁解は実に空しく腹立たしいものです。 (拡大写真) (拡大写真) 私たちのTWC工法では漏水を全て吸水テープで吸収し、 漏水を集水管に集め排水ホースで排水します。 この時、排水ホースの中でサイホン現象で内部には 陰圧が生じています。 小さなピンホールでもあれば、そこから外気を 吸い込みます。
内部では、吸い込まれた外気中の炭酸ガスで エフロが発生して排水ホースを詰まらせた ものです。 排水ホースが詰まれば、漏水はピンホールから 溢れ出ます。 (拡大写真) 失敗の原因はピンホールですが、その原因は施工を 急いだ事にあります。 エポキシ樹脂の施工は、下塗りの樹脂が硬化してから 塗り重ねるべきで、完全な施工ミスです。 更にその原因は、二日行程を1日で施工した事です。
その責任は施工した職人と言うよりは、営業にあります。 二日行程は二日必要である事を施主に理解させるべき ですが、実際、多くの現場で多々ある事です。 (拡大写真) 小さな時計でも製作には日にちが必要です。 修理にも同じ事が言えます。 処置は排水ホースを取り替え、ピンホールを コーキング材でシールしました。 問い合わせ先 施工及び営業的問い合わせ 恐れ入りますが、Eメールによる問い合わせは、最近迷惑メールが多発していますので、停止しました。 電話での問い合わせは (有)ミヤモト 工建 TEL 06-6352-2089 オークケミカルエンジニアリング TEL 272-694-6837 にお願いします。 主任技師 大久保 晃